どうやってデニムはできる??
前回は「綿(コットン)」についてお話をしましたが、今回は専門的な部分を更に掘り起こして
「どうやってデニムはできるのか?」を解説していきたいと思います(^ ^)
■デニムができるまで
デニムができるまでの流れを大きく分けると下記のようになります。
《①綿(コットン)》→《②紡績(ぼうせき)》→《③染色》→《④製織(せいしょく)》→《⑤整理加工》→《⑥品質検査》
《①綿(コットン)》についての解説は前回の投稿をお読みください(^o^)
では《②紡績(ぼうせき)》とはわかりやすく言うと
短くバラバラの繊維の方向をそろえ、引きのばし、撚り(より)を加えて「糸」の状態にすることです。
原綿は厳重に梱包・圧縮されて輸入されるので、まず梱包を開きます(開俵 かいひょう)。
その後、何種類かの原綿が混合し急速度に回転し打ちたたく装置で打ちたたく(混打綿)ことで繊維はほぐれて付着している異物が除去され、清浄で均一な厚みのある形状の綿となります。
※混打綿
この段階ではまだ繊維のほつれや異物が残っていたりするので、これらを除去すると共に絡み合った繊維を梳(くしけず)って、「もつれ」を解き繊維を平行状態にし、同時に糸の出来上がりには不適当な短繊維を取り去ります(梳綿 りゅうめん)。こうして必要な繊維のみで「細いひも」状の繊維の集合体(スライバー)をつくります。
この工程は、綿を線状に解きほぐす工程であり、もし綿糸に異物などが付着しているものがあれば、それはすべて後工程で不具合をおこしてしまうため、紡績工程中最も重要な作業の一つです!
※梳綿
梳綿で出来上がったスライバーをさらに均一にし、繊維を平行にそろえるため、スライバーを何本か合わせ、ローラーにくいこませて引きのばし一本のスライバーにします。さらにこの出来上がったスライバーをまた何本か合わせて、一本に引きのばします。
これを繰り返し行うことによって繊維はきわめて均一に混ざり合い、平行にされて、スライバーの太さも至極均等なものとなっていきます。この工程を練条(れんじょう)といいます。
※練条
糸をつくる最終工程である精紡(せいぼう)では、規定回数の撚りを加えて目的の綿糸をつくります。デニムに使用される糸の精紡方法は大きく分けて「リング精紡機」によるものと「空気精紡機」によるものとの二種類があります。
現状ではジーンズ素材については、風合いや強度の関係でリング精紡糸が好まれる傾向にあります。高級ブランドのジーンズには、ほとんどリング精紡糸が使われています。また、他にも紡績の工夫によって、太さが一定でないムラ糸や、強撚糸(強い撚りの糸)などが作り出され、デニム用原糸として脚光をあびています。
このようにして糸をつくる工程を《②紡績》といいます(^o^)
次回は、「リング精紡」と「空気精紡」について詳しくご説明をします!
お楽しみに♪